掌蹠膿庖症とビオチン
免疫力は大切です。掌蹠膿庖症とビオチンの関係を詳しく解説しています。
掌蹠膿庖症という病気は、近年有名になりつつありますが、まだまだ知られていない病気の一つです。
当ページでは、掌蹠膿庖症とビオチンの関係を解説してみたいと思いますので、ご参照下さい。
掌蹠膿庖症とは?
無数の膿疱(膿)を持つ湿疹が手のひらや足の裏にあらわれ、痒みなどが伴う皮膚病です。爪などにも膿疱ができることもあり、爪水虫と勘違いしてしまう人もいます。
重度の場合は、この症状が原因で骨が変形し、激痛を伴う関節症を生じてしまう場合もあります。
また、免疫異常が生じるため、患者の中には糖尿病や高脂血症、IgA腎症、甲状腺機能異常などを併発してしまう人もいます。
掌蹠膿庖症の原因
これまでは、扁桃腺や歯科用金属などによっての金属アレルギーが原因といわれていましたが、最近では、ビオチンの欠乏により代謝障害が生じ、それに伴ってリンパ球の抑制細胞が機能しなくなり、過剰となった抗体が皮膚や骨膜に沈着して、病気を発生することがいわれています。
実際に掌蹠膿疱症の患者の血中ビオチン濃度は、正常の値に比べて著しく低下している事がわかっています。
掌蹠膿庖症の治療について
上記でも述べたとおり、ビオチン欠乏に伴って発症するので、実際の治療も患者へのビオチンの投与が行われています。
(この治療法でたくさんの治療実績をあげているようです。)
発症中は喫煙を避けるようにしましょう。タバコは血中のビオチン濃度を減少させますので、注意が必要です。
掌蹠膿庖症のエピソード
掌蹠膿庖症が世に認知されだしたのは、かつて芸能人の奈美悦子さんが克服した病気として紹介されたことです。
彼女は、はじめに手のひらに膿庖が出現し、次第に左鎖骨の下、背中、首、関節、腰と痛みが移動していったそうです。
いろいろお医者さんに回ったが、「一生治りません」と宣告もされたそうですが、 最終的には掌蹠膿疱症による骨関節炎と判明しました。
闘病中は呼吸をするだけで激痛が走ったり、寝ていてもあまりの痛みに目が覚めたりするなど、大変苦労をしたようです。